パジャマ

「10代の頃の夢」から勉強する

かつての自分と再会する。これはひとつの人生の喜びだと思っている。スティーブ・ジョブスのいう「コネクティング・ドット」に近い。あの頃、いろいろやっていたことは、全体像が見えていたわけではなかった。けれども、呼ばれるように好奇心を傾けていた。いつしかそこから離れてたとして、他のことを掘り下げたとき、かつてのことをふと思い出して、別の角度からみたり、ちょっとだけその本質に近づくことがができるようになっている自分に気づく。

自分の地層を発掘する。「reunion with past myself」というと、「かつての自分との再会」であり、「かつての自分との同窓会」を開くようなものだ。何も変わっていないのに、確かにあの頃よりも、少しだけできることが増えている。

40代にさしかかるなら、10代の夢をもう一度、呼びおこしてみるのも悪くない。その夢は、何をきっかけにみたのかは定かではない。単純な憧れは、好きな先輩の話だったり、恋をした人の好きなことだったり、なんでもいい。大学やその先の進路を描いたときに、誰もが通る通過点を振り返っている。そこから何がみえてくるだろうか。

私の場合、それはファッションデザイナーである。ファッションを学びたくて、大学でフランス語を学んだ。本当はフランス語学部に入りたかったけれど、そこは落ちて、すべり止めのフランス文学部だった 。でも、いま人文学部で教員をしていて、「文学×ソーシャルデザイン」について考えているとすれば、落としてくれてありがとう、しか言えない。

ファッションへの憧れは、多分、雑誌を読むことが唯一の背伸びだったから。そういうカルチャーシーンの人になってみたかった。その近道がデザイナーだった。いろいろあって、新卒で勤めた仕事がウェブデザイナーだったから悪くない判断だ。

と、ウェブデザイナー、編集長、大学教員といろいろ回り道をしたけれど、肝心のファッションとはなかなか再会できずにいる。いま改めて、男性向けパジャマブランドをはじめるには、何をすればいいか。かつての自分の夢を、大人になった自分が応援するのである。