「すし」を勉強するために買ってみた本を読んで(1コマ目のチェックアウト)

「すし」に関する本を3冊買った。ルールはこうだ。アマゾンで「すし」と検索してヒットした3ページ分までを書き出し、読みたいなと思ったものに★をつける。その中で雑誌や図版が多いもの、入門書、専門書と振り分け、合計ページ数(700ページ以内とする)、予算(5,000円以内とする)を鑑みて買う。さっそく注文した3冊が届いたので、お正月に考えたマイクロカリキュラム(4コマ、合計360分の使い方をモデル化したもの)をスタートしてみる。
 

1コマ目は15分で「すしとわたし」というテーマでミニエッセーを書く。調べる前のビフォアな自分を少し棚卸しする。その後は軽めのインプットをということで、最初に読んだのは雑誌である。

『進化するすし 進化するすし技術』は「すしの雑誌」のムックで、おそらく、すしの飲食業に関わるひとたちが定期購読するもの。見せ方、つくり方など、つくり手目線なのが興味深い。行っていたい店もちらほらあるが、とはいえカタログとして見ているのはつまらないと最初は感じていた。しかしそれも、自分の目が追いついていないだけだった。

鮨の握り方を意匠登録するとか、一般的な人にとってわかりやすい工夫だけでなく、モダンガストロノミーで広まりつつある新食感とか、お客の前で岩塩につけてから握るといった演出の工夫など、握りの写真だけでは伝わらない仕事の解説を読んで、僕の知らない世界の切磋琢磨を初めて理解した。もちろん味だって想像するしかない。行ってみるべし。

ここで、すでに残りは30分。次に手に取ったのが『寿司修行3ヶ月でミシュランに載った理由』。この本の第一章と第二章はいまの自分にとってど真ん中のテーマで、「引いた!」と感じた。

どうして3ヶ月でそれができたのか、それは人を育てたから。あるいは成長したいという意欲の高い人が、育ちつづける状況をつくったから。通常は数年かかるといわれていた修行であっても、そのカリキュラムは本気になれば大幅に短縮できる、という確信。人生を変えようと願う参加者の目線で組み立てたとき、3ヶ月が限度である、そこから逆算して、すし三昧になれるような場を用意する。週6日、1日6時間とするで60万円とすると、1時間あたり5,555円である。それは妥当な金額だろう。職人の技を映像で教材化もすすんでいるようだ。

焼き鳥と同様、すしがグローバルな人気がますます高まっていて、社会的なニーズに応えること。それに飲食店の現場を知っている、という自分たちの強みを最大限にいかすこと。 修行で必要な濃密な時間を、職人と参加者の信頼と情熱のもとつくりあげていく。熱量(あるいはフロー)は時間をワープさせる。そしてその後の数年は実践で、客にもまれながら磨きをかけていくのだが、そのプロセスさえもオープンに共有していく。「鮨 千陽」はまさにスタディホールとしての寿司屋なのであった。

スタディ係数(エンゲル係数のように家計の消費支出に占める教養娯楽費の割合)にもとづき、一回の勉強予算はとりあえず10,000円としたとき、本は5,000円だったから、「鮨 千陽」 の3,500円なら予算としても奇跡的に間に合いそうだ。

と、はやく続きが読みたいが朝が来た。すしのことばかり考えていて、お腹も空いた。2コマ目は今日の夕方にしているが、もしかしたら宿題として先に読んでしまうかもしれない。そのあたりは臨機応変に。この衝動こそスタディの醍醐味なのである。