スタディの語源は“情熱”だった! マイプロジェクトをはじめたい&つづけたい、すべての人へ捧ぐ「スタディホール」のススメ

greenz.jpでは2012年より「マイプロジェクトSHOWCASE」という連載を通じて、150人以上のマイプロジェクトの担い手にインタビューを行い、現在の活動だけでなく、プロジェクトを始めたきっかけや原体験となるエピソードなどを紹介してきた。また、それらの記事をヒントに、自らマイプロジェクトをはじめる読者も全国的に増えている。

その一方、「マイプロジェクトを持ってみたいが、どう始めたらよいかわからない」「マイプロジェクトを始めたはいいが、なかなか続かない」という声も根強くある。そのような心理的ハードルを減らし、誰もがマイプロジェクトに挑戦したくなる状況をつくるために、どのような仕掛けが有効だろうか?

本稿ではその手がかりとして、マイプロジェクトとして形になる前の“模索期”に注目する。そして模索期に行われる、あらゆる勉強や研究、リサーチなどの活動を「スタディ」と定義し、それぞれのスタディを支える手法として私が新たに提案する『スタディホール』が、どのようにマイプロジェクトの実現につながるのか、論を進めてみたい。

%e3%83%95%e3%82%9a%e3%83%ad%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%ab執筆:兼松佳宏(勉強家/京都精華大学人文学部特任講師/元「greenz.jp」編集長)

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社会人の「自主的な学習」の実態調査

リクルートマネジメントソリューションズは、「学習・キャリアに関する調査」を発表。自主的に行っている学習のテーマや、学習を行っている理由、行っていない理由などについて、新人・若手・中堅社員それぞれに調査を実施。(新人:入社1年目、若手:入社4年目、中堅:入社7年目)

【主な調査結果】
◆新人の54.0%、若手の58.0%、中堅の67.3%が、自主的な学習に取り組んでいない
◆自主的な学習に費やしている1週間の平均時間は新人4.96時間で最も長く、中堅3.94時間、若手3.32時間と続く
◆自主的に学習している理由は「現在の仕事でのパフォーマンス向上」が最も多い
◆学習していない理由は、年代ごとに異なる 新人「時間がとれない」、若手・中堅「趣味や私生活に時間を使っている」

【調査概要】
調査対象:従業員500名以上の企業に所属する最終学歴大卒以上のホワイトカラー総合職に従事する会社員 ※内訳:入社1年目(新人)400名、入社4年目(若手)400名、入社7年目(中堅)400名調査方法:インターネット調査期間:2013年11月

情報源: 社会人の「自主的な学習」の実態調査 | リサーチ・リサーチ|調査データ探すならリサリサ

書籍購入『21世紀の学習者と教育の4つの次元: 知識,スキル,人間性,そしてメタ学習』

知識だけでなく,スキル(創造性・批判的思考…)や人間性(マインドフルネス・好奇心・勇気・レジリエンス・倫理…),メタ学習(学び方を学ぶ)という4つの次元を関連させて,21世紀に求められる「資質・能力」を育成していくことの重要性を提案。OECDの次期コンピテンシーの検討に刺激を与える。日本や世界の教育改革の方向性を理解するにも最適。

単行本: 176ページ
出版社: 北大路書房 (2016/9/23)
言語: 日本語
ISBN-10: 4762829447
ISBN-13: 978-4762829444

ふと「学び方を学ぶ」をテーマに連続講座を企画することになり、そのまま「学び方を学ぶ」で検索してヒットしたのが「メタ学習」というキーワード。そこで「メタ学習」で書籍を探してみて出会ったのが、2016年9月に出たばかりのこちらの本。ここでも「カリキュラムのリデザイン」がキーワードなのだなあ。他にもマインドフルネスやレジリエンスなどなど。

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“Wholeness”を体現する場としてのスタディホール

Wisdom traditions from around the world speak to this from a deeper level: at heart, we are all profoundly interconnected and part of a whole, but it’s a truth we have forgotten. We are born into separation and raised to feel divided from our deeper nature, as well as from the people and life around us. Our deepest calling in life, these traditions tell us, is to reclaim wholeness, within ourselves and in our connection with the outside world. This spiritual insight inspires Teal Organizations’ second breakthrough: to create a space that supports us in our journey to wholeness. Extraordinary things begin to happen when we dare to bring all of who we are to work. Every time we leave a part of us behind, we cut ourselves off from part of our potential, of our creativity and energy. No wonder many workplaces feel somehow lifeless. In wholeness we are life-full. We discover in awe how much more life there is in us than we ever imagined. In our relationships with colleagues, much of what made the workplace unpleasant and inefficient vanishes; work becomes a vehicle where we help each other reveal our inner greatness and manifest our calling.

A wiki to inspire next-
generation organizations
より

teal型組織の特徴のひとつである”Wholeness”。スタディホールはプロセスを、つまりはストーリーを共有することで、既に出会っている人と再開する手法でもあるとすれば、Wholenessを日常的に体現できる機会として、いろいろできることはありそうだなあ。つながる、つながる。

ラーニングロマンチストの時代

ラーニングロマンチスト

研修や勉強会には熱心に参加するものの成果に結びついていない層を指す。組織の視点に立つと、一見無駄な学びを行っているように見えるかもしれない。しかし当研究会では、「組織の吸収能力」という考え方と照らすことで、ラーニングロマンチストを重要な層として捉えている。

組織の吸収能力とは新たな技術や知識を取り入れて活用するためには基礎となる吸収力(前提知識)の蓄積が必要だとする考え方である。一時点においては期待成果につながっていないような学びであっても、組織の吸収力を高めることに寄与していると捉えることができる。

「高い山ほど裾野は広い」とも言われるように、高い専門性は幅広い視野や経験をもとに立脚する。そうした意味では、個人の専門性を高める上でもラーニングロマンチストの段階における学びは無駄とは言えないのではないだろう。

中高年のキャリアと学び直し ~“人生の正午”40 代で取り組むべきこと~より

短期的には成果と結びつかないような、組織にとってのスラック(ゆとり)にイノベーションの種がある。ラーニングロマンチストは、スタディホールが目指すところと近い気がするな。

スタディホールの法則

– Less Preparation, More Improvisation (準備よりも即興を)
– Less Participants, More Participation (人数よりも参加感を)
– Less Monologue, More Dialogue (独白よりも対話を)
– Less Results, More Processes (結果よりも過程を)

などなど

スタディホールのスタディ

一. われわれは、勉強を愛する者たちの集まりである。 
一. われわれは、勉強空間/時間をリノベートする者たちの集まりである。

一. 勉強とは、自ら強いて勉めることである。誰かに強いられるような真似はしない。
一. 勉強とは、ひとりでするものである。同じくらい、みんなでするものである。

一. われわれは、勉強する。基本的人権としての「集会の自由」「表現の自由」のもとに。
一. われわれは、勉強する。人生の投企としての「マイプロジェクト」を形にするために。

一. 美は唯、勉強に在り。 
一. 勉強せし横顔は、samothrakoの勝利女神より美なり。

「勉強家宣言(2015)」より抜粋

はじめに

われわれが提唱するのは、勉強空間/時間をリノベート[*1]するためのいくつかの方法論である。そのひとつのアプローチとして、「スタディ」および「スタディホール」という言葉の再定義を試みる。このエッセ(試論)は、一勉強家としての表明であり、実践可能な具体案であり、思慮深い議論の口火を切るものである。

いつでも、どこでも、誰でも、ひとたび「STUDYHALL!」と記せば、その場所/その時間は、即興の、あらゆる可能性に満ちた、自由で創造的な勉強空間/時間となる。

そのときそこでは、何かがはじまる。背中を押される。ソワソワする。息を吹き返す。あるいは、他者を通じて自分を知る。自分を肯定する勇気を持つ。他の人にはまかせられない、自分がやるのはほぼ必然であるようなテーマと出会う。「すべては私に届いた贈り物のようだ」、目の前の景色が以前とは違って見える。

勉強せし横顔は美なり。ようこそ、スタディホールへ。
 
 
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玉川大学のスタディホール

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最新の英語教育「ELFプログラム」を展開する玉川大学。来春4月、「ELF STUDY HALL 2015」の利用を開始します

この建物で学修する際に、常に世界をイメージして英語を学べるよう、5大陸の連携をモチーフに、赤・青・緑・黄・黒の5色にベース色の白を加えたデザイン展開をし、世界をつなぐ施設を創出しています。

さらに5色とベース色の白で全人教育の真・善・美・聖・健・富を表現し、玉川大学独自の学修空間の特性を表現しています。

  真(緑色):真実の追究-リラックス
  善(白色):善意を示す色-知識の追究
  美(青色):芸術性の表現-落着き
  聖(黒色):宗教-荘厳
  健(赤色):健康-活動
  富(黄色):豊かさ-コミュニケーション

1階:ELFセンターの共通エリアとし、フロアカラーは設けず各色を用いて融合を意図する内装デザイン
2階、3階、4階、B1階の教室階はフロアカラー(赤・青・緑・黄)を設け、他の3色をアクセントカラーとして配色し色での融合を表現
B1階:落ち着いた空間でのハイレベルのコミュニケーションを生む青
2階:リラックスした空間での実りあるコミュニケーションを生む緑
3階:知識に基づいたコミュニケーションを誘発する黄
4階:アクティブなコミュニケーションを誘発する赤

玉川大学ウェブサイト より

大学に進学するときに購入しているもの、こと

大学に進学するときに購入しているもの、ことは何か?
スタディホールの浸透によって代替可能なもの、ことは何か?

  1. カリキュラム
    教育の要であり、教員の願いであり、よくもわるくも強制的に学生のリズムをつくるもの。では、カリキュラムそのものを勉強する側が好きなようにデザインしたときに、どんなことが起こるだろうか。ときには強制することも大切だとすれば、どんな仕掛けが考えられるだろうか?
     
  2. ファシリティ
    個人では所有できそうにないあらゆる手段、空間を利用できる学生の特権。では、学生ではない者が、希望する手段、空間を所有する組織から、利用許可をもらうほどの信頼を獲得するには、どんなオーソライズが必要だろうか?
     
  3. 教授
    われわれを導く師であり、的確なフィードバックと斜め上の問いと不可逆的なインスピレーションを与えてくれる存在。では、大学生と教授との間には、どんな契約関係が結ばれているのだろうか? テーマによってその都度「わたしの教授になってくれませんか?」と依頼することが当たり前になるには、どんな成功例があればいいだろうか。そのとき、どんな謝礼がふさわしいだろうか。
     
  4. クラスメイト
    同じ立場で、同じ目線で切磋琢磨できる貴重な仲間であり、場合によっては将来の可能性を拡張する存在。クラスメイトの一番の価値は、なんだかんだ、いつもそこにいる、ということだろう。では、クラスというものがなくともクラスメイト的な関係が育まれるためにはどうすれば? そしてそれは、どんな単位のメイトなのだろう。
     
  5. 機会
    学割を挙げるまでもなく、もっと前向きな意味においても、その立場だからこそ扉が開くことは往々にしてあるだろう。では、スタディする人たちとは、客観的にはどのような立場であり、どのような機会に恵まれるべきなのだろうか?
     

などなど